受験生から「何色のチャートを使えばいいのか」「白チャと黄チャは何が違うのか」「青チャが一番いいんでしょ?」というような話をよく聞きます。参考書に記載されている難易度表を見ると、易しいものから順に、白、黄、青、赤、となっているし、指導者側も漠然とそういうものだと思って指導している人がいます。その話を聞き学生もそういうものだと思っている人が多いでしょう。
実際にどのような違いがあるのか、目標校の勉強に使うのには何色のチャートがいいのか、どのように使えばいいのかなどについて解説します。また、パッと見でわかる大学レベル対応表もあるので参考にしてみてください。
数研出版 チャート式参考書 レベル表この表を見たことがある人も多いのではないでしょうか。これはチャート式の帯などに付いている難易度表です。実際には色によって難易度にどのくらいの差があるのでしょうか?それぞれどのような違いがあるのでしょうか?
この記事ではチャート式参考書の、白、黄、青、で何が違うのかをより具体的に紹介していきます(赤についても少し説明してあります)。参考書に書いてある問題の難易度の分け方(方位磁石マークの数)はあくまでも、そのテキスト内の相対的なものなので、ここでは基準にしません。
今回の項目をまとめておきます興味があるところからクリックでどうぞ。
<問題タイプの名称の違い>
<目次から考える構成の違い>
<掲載されている問題パターンの違い>
<類題の難易度の違い>
<EXERCISESの難易度の違い>
<青チャ最大の特長 関連発展問題・総合問題>
<各チャートの問題の難易度と大学レベルの対応表>
<各チャートに掲載されている問題数>
<どの大学入試レベルにどのチャートを使うべきか>各チャートの詳細情報はこちらも参照してください。
白チャートⅠA黄チャートⅠA青チャートⅠA記事内でよく使われる”大学レベル”や”大学入試レベル”はどちらも同じものを指します。そのレベルについては
こちらを参照してください。
<問題タイプの名称の違い>チャートの問題のタイプは大きく分けて、例題、類題、演習問題、の3つに分けられます。それらは白、黄、青、赤でそれぞれ少しづつ名称が異なります。以下の説明で混乱を避けるためそれらの名称を整理しておきます。
白チャート例題:基礎例題、発展例題、補充例題
類題:EX
演習問題:
定期試験対策コーナー、EXERCISES
黄チャート例題:
CHECK&CHECK、基本例題、重要例題、補充例題
類題:PRACTICE
演習問題:EXERCISES
青チャート例題:基本例題、重要例題、
演習例題類題:練習
演習問題:EXERCISES、
総合演習赤チャート例題:例題(赤)、例題(グレー)
類題:練習
演習問題:演習問題、総合演習
白、黄、青、の問題はそれぞれこんな感じで分かれています。下線部は他の色のチャートにはない項目です。それらの情報は、どの色のチャートを使えばよいか、を考える上で実際にはあまり役立つものではありませんが、⑵以降を考える上で重要になるので覚えておいてください。一応赤チャも書きましたが、赤チャは特殊なのであまり解説しません。
<目次から考える構成の違い>まずは参考までにそれぞれの巻頭目次を見てください。これを見ただけでも、構成の違いが少し見えてきます。白チャは数Ⅰを8章に分けるなど項目を細かく分けています。それに対して、黄チャや青チャは同じ数Ⅰでも4章です。ただ、内容が少なくなったわけではなく、これは問題パターンをどのように分類しているかの違いです。
白チャートの目次黄チャートの目次青チャートの目次チャートは各章の先頭にも目次があるので便利なのですが、その目次からも構成の違いが見えてきます。以下では比較するために因数分解の項目を例にしていきます。
白チャート・第1章の目次
黄チャート・第1章の目次
青チャート・第1章の目次
細かくは下の方で説明しますが、白チャは1つの例題で扱う知識をなるべく少なくしています。教科書基礎レベルの問題を含めた、例題全体としてそのような構成なので、項目が細かく分類されているのです。そのため扱う難易度が低いのです。それに対し黄チャと青チャは、教科書基礎レベルなど比較的易しい内容のものは1つの例題にまとめてあるので、白チャに比べると扱う難易度が高いです。これは白チャと黄チャや青チャの大きな違いです。この傾向は青チャの方が顕著です。
また、黄チャにはCHECK&CHECKという項目がほとんどの節の先頭にあります。その節の教科書基礎レベルの問題が載っているので、その節の例題に入るまえの基礎力チェックとして使えます。この問題が解けないレベルの場合は白チャートを使うのをオススメします。
<掲載されている問題パターンの違い>ここから先は白チャ、黄チャ、青チャ、それぞれの因数分解の項目について見比べていきます。
「白、黄、青の順に難しくなるんだから掲載されている問題パターンも難しいものが増えていくんでしょ?」と思っている方も多いと思います。
結論から先に言います。
青チャには白チャや黄チャの例題パターンは全て載っている
黄チャには白チャの例題パターンは全て載っている。青チャの例題、特に重要例題のいくつかと演習例題など比較的難しいものは載っていない。
白チャには黄チャの例題パターンはほぼ全て載っている(分類されている例題が違ったり、EXERCISESに載っていたりする)。青チャの例題、特に重要例題のいくつかと演習例題など比較的難しいものは載っていない。
青チャにおいては関連発展問題という項目があり、これは黄チャや白チャにはない項目で、明らかに問題の難易度が高い問題パターンについての項目です。ここが青チャの特長のひとつでもあります。これについては後述します。
まずこちらの表をご覧ください。
| | | | | |
| | 青 | 黄 | 白 | |
| 基本2次式 | 基10 | 基9 | 基12~15 | |
| 3次式 | 基11 | 基10,重16 | 補22、発23 | |
| 置き換え(1) | 基12 | 基11,12 | 基16,17 | |
| 置き換え(2) | 基13 | 基12,重17 | 発26 | |
| 1つの文字について整理 | 基14 | 基13 | 基18 | |
| 2元2次式 | 基15 | 基14 | 基19 | |
| 対称式、交代式(1) | 基16 | 基15 | 発25 | |
| 対称式、交代式(2) | 重17 | EXER11 |
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| 複2次式、平方の差を作る | 重18 | 重17 | 発24 | |
| a^3+b^3+c^3-3abcの形のもの | 重19 | 重16 | EXER23 | |
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これは因数分解の項目において、青チャの例題が黄チャと白チャのどこに分類されているのかを、青チャを基準に整理したものです。左に書いてあるのは青チャにおける問題タイトルで、色がついているのはこの因数分解の中で比較的難しい項目です。因数分解の項目は、青チャで例題10〜19、黄チャで例題9〜17、白チャで12〜19・22〜26(20〜21は展開)、です。
これからわかることは青チャの例題に載っているパターンは黄チャや白チャにほとんど載っているということです。逆に言えば、数は少ないけど、青チャにはあるけど白チャや黄チャにはない例題がいくつかあり、それが全体の難易度の差でもあるということです。
上記表の置き換え(2)について見てみましょう。
青チャート
黄チャート
白チャート
青チャの重要例題13(1)の問題は黄チャでは基本例題12(1)や重要例題17(1)、白チャでは発展例題26(1)にあります。また、青チャの重要例題13(2)は黄チャでは重要例題17(2)、白チャでは発展例題26(2)(3)にあります。
これらは、難易度によって分類してあるのではなく、解法の種類によって分類されていることによる違いです。青チャの重要例題13で扱う解法パターンは「同形を置き換える」「組み合わせを工夫する」「平方の差の形を作る」の3つです。これらが黄チャや白チャでは複数の例題に振り分けられています。このように白、黄、青、それぞれで掲載されているところは違うものの、例題の問題パターンのほとんどはどのチャートにも存在します。
上記のように基礎、基本、発展、重要、などチャートごとに名称は違うが、これらの中で互いに存在している問題パターンはいいのですが、そうではないものには注意が必要です。例えば対称式(2)の1つの文字について3次の交代式、は青チャには例題として存在していますが、黄チャでは例題にはなくEXERCISESのみ存在し、白チャにはありません。これが参考書全体の難易度の違いで、対応する大学レベルの判断材料のひとつです。
例題に限れば、黄チャの例題の90%以上は白チャに掲載されています。同様に、青チャの例題の90%以上が黄チャに掲載されています。また、青チャの例題にあるが、白チャには掲載されていないものは、各節で1〜3つ程度です。この情報は、どの色のチャートを使えばよいかを考えるのに非常に有効なものです。
<類題の難易度の違い>チャートでは例題ページの下部に、その例題に対応した類題があります。白チャでは"EX"、黄チャでは”PRACTICE”、青チャでは”練習”、という名称です。その類題の難易度は基本的には例題と同じです。特に白チャの場合は、例題が解ければその類題もほぼ間違いなく解けます。青チャの場合、単元によってはそうではないものもたまにありますが気にするほどではありません。
ということで、ここはどのチャートでも例題パターンの練習として同様に使えるので違いはないということでいいでしょう。
<EXERCISESの難易度の違い>結論から言います。EXERCISESの難易度は白、黄、青でかなり違いがあります。特に白・黄の2つと青では明らかに違います。その違いは言葉で説明するよりも実際にみて確認した方がはやいので、まずはこちらの画像を見てください。
白チャート上は既出ですが発展例題26で、これは白チャの因数分解の最後に載っている例題です。下は白チャの因数分解のEXERCISESの問題です。例題26(2)とEXERCISESの21(5)が同じ解法パターンの問題ですが、ほぼ同じレベルです。見ただけでも同じようにすれば解けるだろうとメドが立ちます。
<黄チャート>上は既出の重要例題17です。下はEXERCISESです。例題17(3)とEXERCISESの13(4)は同じ解法パターンの問題です。すこしだけ形が違うので見抜きづらいですがこれもほぼ同じです。
<青チャート>重要例題19とその関連問題EXERCISESの17を見比べてください。これは同じ解法パターンの問題ですが、明らかにEXERCISESのほうが難しいです。
これらが白チャ、黄チャ、青チャのEXERCISESの違いです。すでにおわかりかと思いますが、白チャと黄チャよりも青チャのほうが明らかに難しいです。もちろん、すべての問題パターンでこの違いがあるわけではありません。例えば因数分解の節でも、基本の因数分解の問題では青チャでも例題とEXERCISESでの難易度にそこまでの大きな違いはありません。
当然と言えば当然ですが、解法や単元の性質上、難しい問題を作りにくい場合があります。逆に言えば、他の単元との融合問題など色々な問題を作ることができるような解法パターンや単元の場合、問題作成者が難易度を任意で自由に変えることができます。
<青チャ最大の特長 関連発展問題・総合問題>青チャにあって白チャや黄チャにない項目として”関連発展問題”があります。例題の名称は演習例題です。項目としてだけでなく、ここに載っている問題はその問題パターンのほとんどが、黄チャや白チャには存在しません。問題パターンは限られていますが、EXERCISESの違いと合わせて、この部分がレベル3以上を目指すときに重要になってきます。
大学レベルについては
こちらを参照してください。
演習例題124はまだしも、125と126はレベル1以下の大学入試ではまず出ません。出たとしても改易してあるものでしょう。
また、青チャには白チャと黄チャにない項目として、総合演習があります。これは巻末にあるもので、各章に関連した入試問題集のようなものです。ここに載っている問題は各章のEXERCISESよりもさらに難しい問題です。ここもレベル2以上の大学入試で重要になってきます。
これは第1章の総合演習ですが、かなり難しいですね。計算系の問題でもかなり難しいです。
<各チャートの問題の難易度と大学レベルの対応表>どのチャートがどのレベルの大学入試に向いているのかみんなが知りたいのはそこだと思うので結論から先に言います。
レベル0〜1なら白チャ、レベル2〜3なら青チャ、レベル4以上なら青チャか赤チャ、です。黄チャが使えるのはかなり限られた状況だけなのであまりオススメしません。その理由を説明します。まずこの表を見てください。
大学レベルについては
こちらを参照してください。
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| | 教科書レベル |
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| レベル0 | レベル1 | レベル2 | レベル3 | レベル4 | レベル5 | |
| 白 | 基礎 | 発展・補充 |
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| EXERCISES(基礎) | EXERCISES(発展・補充) |
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| 黄 |
| CHECK&CHECK・基本 | 重要・補充 |
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| EXERCISES(発展・補充) |
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| 青 |
| 基本 | 重要 | 演習 |
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| EXERCISES(基本・重要・演習) |
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| 総合演習 |
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| 赤 | CHECK | 例題(赤) | 例題(グレー) |
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| 演習問題 | |
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| 総合演習 | |
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表にある”レベル”は6つに分けた大学のレベルを表します。大学レベルについてはこちらを参照してください。
大学ランク [国公立、私立(関東)、私立(関西)総合版]表の意味ですが、この表はそれぞれのチャートにどのくらいのレベルの問題が掲載されているかを示しています。各レベルはさらに下位と上位の二つに分けてあります。これは掲載されている問題のレベルを細かく分類するのに必要なため分けました。なので実質12段階です。
前提として、一般的な教科書に載っている問題の難易度でもレベル0程度の大学入試に出題される、ということは抑えておいてほしいと思います。逆に言えばレベル1以上は教科書だけだと徐々に対応できなくなっていくということです。しかし、教科書の内容がレベル1以上の問題の基礎基本であることも強調しておきます。
白チャは教科書基礎レベルから入試レベル1くらいまでの問題で構成されていて、例題とEXERCISEの難易度にほとんどギャップがありません。
黄チャのEXERCISESのレベルについてはもう1段階上げるか迷いましたが、例題の難易度のギャップがそこまで大きくないし、レベル3に届く問題はごく少数なのでレベル2までとしました。
青チャは明らかに基本例題・重要例題とEXERCISESの難易度にギャップがあるのでこんな感じにしました。また、演習例題の存在もあるのでそれに対応したEXERCISESの分、レベルを上げてあります。
赤チャですが、例題がテキスト上で赤とグレーに分かれています。例題(赤)は青チャの重要例題レベル程度までの問題で、例題(グレー)の中には明らかにそれを超えるものがあります。また、赤チャにしかない問題も存在します。巻末の総合演習の問題は基本的にレベル4以上の問題で構成されていてかなりの難問ばかりです。
この表からわかることは
白チャの基本レベルの内容は他のチャートで代用できない。
赤チャのレベル5など最難関レベルの内容は他のチャートでは代用できない。
黄チャは白チャでも青チャでも代用できる。
ということです。
ここでレベルについてひとつ注意があります。実際の大学入試ではそのレベルの問題だけが出題されるわけではないということです。例えばレベル3の大学入試の場合、レベル1やレベル2の問題も出題されることがあります。もちろんこの場合レベル1の問題はほとんど出題されないでしょうが、レベル2の問題は全部で大問5つあれば1題分は出題されるでしょう。逆にそのレベルを超える問題も出題される可能性もあります。これも、どのチャートを使うべきかを考える上で重要になります。
<各チャートに掲載されている問題数>掲載されている問題の難易度については上記の通りですが、それだけではどの大学入試レベルに適しているかはわかりません。問題数と合わせて考えてみます。ここでは数ⅠAだけ載せておきます。
白チャートⅠA基礎例題:193題
発展例題:54題
補充例題:15題
EX:262題
EXERCISES:296題
定期試験対策:93題
計:913題
黄チャートⅠACHECK&CHECK:82題
基本例題:203題
重要例題:51題
補充例題:8題
PRACTICE:263題
EXERCISES:A問題140題、B問題91題
計:838題
青チャートⅠA基本例題:239題
重要例題:62題
演習例題:13題
練習:314題
EXERCISES:237題
総合演習:53題
計:918題
最も問題数が少ないのが黄チャです。合計で838題ですが、教科書基礎レベルのCHECK&CHECKを除けば実質750題程度です。また各チャートで大体の問題難易度が対応している白チャの基礎例題・発展例題・補充例題、黄チャの基本例題・重要例題・補充例題、青チャの基本例題・重要例題だけを比較するとその数はそれぞれ、白チャ262題、黄チャ263題、青チャ301題、となり青チャが多いです。このことからも白チャと黄チャはそこまで変わらず、青チャは問題の難易度も含めて扱う難易度が高いことがわかります。
次に、例題の総数とEXERCISESの数の比較をします。
白チャは例題総数262題に対してEXERCISESが296題とEXERCISESの方が34題多いです。
黄チャは例題総数263題に対してEXERCISESが231題とEXERCISESの方が32題少ないです。
青チャは例題総数314題に対してEXERCISESが237題とEXERCISESの方が77題少ないです。
ここから各チャートの扱う難易度の違いがわかります。各例題に対応したEXRECISESが設定されているチャートの特性から考えて、青チャでは1つのEXERCISESの中に複数の例題の要素が含まれている、つまり融合問題が多いことを示しています。逆に白チャートではEXERCISESの方が多いので、融合問題は比較的少ないと言えます。黄チャはその中間です。このことからも上記の大学入試レベルとチャートの問題の難易度の対応表が大体合っていると言えます。
<どの大学入試レベルにどのチャートを使うべきか>どの大学レベルにどのチャートが適しているか、みなさんが知りたいのはそこでしょう。細かい話はどうでもいいから結論を早く教えてくれ、という人はここから読んでもかまいません。
大学レベルについては
こちらを参照してください。
次の表を見てください。
数研出版 チャート式参考書 レベル表 | | | | | | | | | | | | | | | | |
| | 教科書レベル | | |
| | レベル0 | レベル1 | レベル2 | レベル3 | レベル4 | レベル5 | |
| 白 | | | | | | | | | | | | |
| 黄 | | | | | | | | | | | | |
| 青 | | | | | | | | | | | | |
| 赤 | | | | | | | | | | | | |
| | | | | | | | | | | | | | | | |
上の画像は数研出版が公表しているレベル表です。下の表は当サイトで独自に作成したもので、上記で説明してきたことを総合的に考慮した上で、各チャートがどのレベルの大学入試に適しているかを示しています。
赤のところがホットスポットで、例えば青チャはレベル2〜3までが適していることを示しています。オレンジ部分はホットスポットではないもののある程度対応できるレベルを示しています。
どうでしょうか。少し違いがあるのがわかると思います。どちらを信用するかはおまかせしますが、実際に使っている人は黄チャだとレベル3まで届かないのが実感としてわかると思います。
ホットスポットは今まで説明してきた要素を総合的に考慮した上でのものですが、そのポイントを大まかに言えばどこにボリュームゾーンがあるかということです。例えば、青チャの場合、重要例題やそのEXERCISESでレベル2〜3の問題、それを理解する上で必要な基礎基本の問題が基本例題などでしっかりカバーできているので、適したレベルを2〜3とし、さらに上位を目指すための例題や演習問題も収録されているのでオレンジ部分の上位側を他のチャートよりも多くしました。
黄チャの例題は白チャとほぼ同じ内容で、EXERCISESの位置づけも白チャに近いです。青チャのように、ホットスポット以上のレベルを目指すのに必要な例題及び演習問題もありません。教科書レベルの基礎基本事項も青チャほどでないにしろ省略されています。
当サイトでは黄チャはあまりオススメしていませんが、その理由は以上のように黄チャはどのレベルに対して使うにも中途半端だからです。帯に短し、たすきに長しです。大学レベルについてレベル1と2の間には、レベル0と1に比べると大きな隔たりがあります。これも黄チャをオススメしない理由の1つです。レベル2以上を目指すには黄チャだと届かない可能性が高いからです。もちろん個人差はあるので黄チャでMARCに合格できる人もいるでしょう。現在の法政なら黄チャでも十分届く学科も多くあります。
これらのことから学校対応やレベル0〜1の大学入試には白チャート、レベル2〜3ないし4には青チャ、レベル4〜5には赤チャ、をそれぞれ使うことをおすすめします。
チャートのそれぞれの詳細情報はこちらも参照してください。
白チャートⅠA黄チャートⅠA青チャートⅠA
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チャートは網羅型の参考書なので教科書と一概には比較できません。グラフはあくまでも目安の1つです。白チャはより基本的な問題の解説も比較的しっかり書かれています。ほとんどの例題は科目初習者でも十分理解できるようなレベルです。ですのでお書きになられた教科書とくらべて明らかに難しいということはありません。